JA県中央会専務理事、秋山豊さんが来賓あいさつ/つくば演説会2012/07/13 21:57

JA県中央会専務理事 秋山 豊さん

小泉政権で農政にも新自由主義が取り入れられ、4町歩以上の大規模

農家しか補助金を受けられない選別政策が導入されました。民主党政

権では所得補償で一部中小農民にも救済がなされましたが、ここにき

て野田政権が自民党農政に戻るような動きをしています。

コメは90%以上が壊滅・・・

何よりも許されないのは、TPP交渉参加です。この問題は、関税をすべ

て撤廃するところに異常さがあり、唯一守られてきたコメ、酪農も関税

がゼロとなってはおそらくコメで90%以上が壊滅するだろうという状況で

す。政府はいっさいデータを示さず、このアメリカとの闇交渉を進めてい

ます。

アメリカ新自由主義の暴走

私はTPP問題でみなさまに訴えたい。アメリカの新自由主義の暴走で

す。南米ボリビアでは1999年に世界銀行などの要求を受け、債務免除

と引き換えに水道事業を民営化しました。水道局は入札にかけられ(米

系多国籍企業の)ベクテル社の子会社が落札、1年もしないうちに水道

料金は4倍に値上げされました。これに「水戦争」とよばれる大暴動が

おき、翌年ベクテル社は撤退に追い込まれました。ところが、同社は「I

SD(投資家対国家閻の紛争処理手続き)条項」というものを使ってボリ

ビア政府を訴えたのです。この裁判は6年間続きました。

農業の問題だけではない

TPPは農業だけの問題ではありません。暴走するアメリカの金融資本・

大企業が他国において何をするかわからない、野放しにする条約なの

です。この流れを何としても止めなければならない。農業団体だけでは

防ぎきれません。イデオロギーの壁を越えて、国民運動としてこの闘争

に勝利しなければならないとわが会長以下考えております。TPPだけ

は絶対に受け入れてはいけない。私は命をかけても、と思っています。